雷の力で生き返ったがいこつ「ランプ・ニコ」です。
ドールサイズはワンダとほぼ同じで、アウトフィットやくつなどの小物がおよそ共用できます。
ボディーカラーは雷の力を蓄えたイメージの蓄光となります。
ボディーは、雰囲気を出すため左右対称の作りではありません。
New Bone Walker Lampe Nicoの物語
「メリークリスマス!」
今年はいつになく大雪だ。夜になり、家々にあたたかな灯りがともり、待ちに待ったこの日をクラッカーを鳴らし、大きな声で歌い、めいっぱい楽しんでいる。
雪が降るのもおさまり、澄み切った空には、サンタクロースが世界中の子供の笑顔のために、素敵なプレゼントを積んで星屑のレールの上を走っていた。賑やかな街並みを坂道に沿って登っていくと、小高い丘にたどり着く。そこには、きれいな公園のように手入れされた墓地がある。ちょうどこんな大雪の後の夜に、雪が積もった墓石が柔らかい光を放つといわれていて、ちょっとした心霊スポットになっている。
オレはそんな墓地に住むナイトウォーカーの鴉、ホローって呼ばれている。人間が墓を荒らさないように見張っているのだ。
お祭りの声が静かになり、灯りも消えた深夜に突然、雨雲もない空から大きな雷が轟音を上げて、墓地に突き刺さった。雷が直撃した墓石は割れ、地面に空いた穴から棺桶が見えた。しばらく見ていると棺桶がガタガタとゆれて、蓋がガタンと外れて開いた。中からほわーッと光る姿の骸骨がゆっくりと立ち上がった。あれは雷の光だろうか、人魂の光なのか、あやしく全身から発光している。ガイコツはしばらくすると動けるようになったのか隠れるように街にくだっていった。急いで追いかけることにしたオレは、出ていった骸骨の割れた墓石を見た。
「Lampe Nico」
これがあの骸骨の名前なんだろう。夜が明ける前に見つけてやろう。新しい夜の住人を。
ボクの名前は「Lamp Nico」。そう、頭の上に飛んできた黒い鳥が教えてくれたんだ。その黒い鳥は今もボクの周りを飛んでいる。なんだかいろいろ話をしたいように見えるけど、今は隠れる場所を探さなきゃいけないんだ。なぜなら、ボクはガイコツだから。名前すら覚えていないボクだけど、ガイコツがうろうろしているなんてありえない話だ。急げ急げ!気持ちが急ぎすぎて、足がもつれて転んでしまい、頭が外れそうになった。真っ暗な街の中を、どこか隠れるところはないかきょろきょろしていたら、大きな雪だるまを作っている親子に見られてしまった。ガクガクと足が震えて動けないところに二人がやってきた。
「ね、ね。この人ガイコツ?本物?」
「これはまた変な姿をしておる。あんた、ガイコツか
ね?」
こわがりもせず、ふたりは話しかけてきた。ボクはおそるおそる、今こうしていることや何にも覚えていないことを小さな声で話した。
「あははは。おもしろいのー。ガイコツなのに生きとるのか。かーさんに見せたら腰抜かすかな。まあ、家に来なさい。生き返ったのには何かあるのだろうて。」
ボクはその人の上着を掛けてもらい、その人の家へ行き、やっぱりびっくりして腰を抜かしたかーさんと一緒に暮らすことになってしまった。
ボクの名前は「Lamp Nico」。
生きているガイコツだ。